物品サービス税 (GST) は、商品やサービスに課される間接税の一種で、カナダやアジア太平洋地域で一般的に見られます。顧客が支払い、企業が税務当局に納付します。付加価値税 (VAT) と非常によく似ており、サプライチェーンの各段階で適用されます。GST は最終的な総コストに含まれ、最終的に顧客が支払います。

GST を導入している一部の国では連邦レベルで課税されますが、企業が考慮すべき地域税が他にも存在します。カナダでは、企業は GST を徴収するだけでなく、特定の州で州の売上税 (PST) を徴収する必要があります。ただし、一部の州では、GST と PST を 1 つの税金にまとめた統一売上税 (HST) を採用しています。

Stripe の GST 計算ツールのドロップダウンメニューから国を選択し、「Calculate (計算)」をクリックします。計算結果には、選択した国の標準 GST 税率が表示されます。国や販売または購入する品目によっては、異なる税率が適用される場合があります。たとえば、カナダでは、基本的な食料品や一部の教育サービスなど、特定の商品やサービスで GST が免除されます。

GST の代わりに、アメリカでは売上税などの用語が使用され、ヨーロッパの国では VAT が使用されます。GST を使用していない国の間接税率の計算に関心がある場合は、Stripe の売上税計算ツール (アメリカ向け) と VAT 計算ツール (EU 諸国向け) をお試しください。

GST 込み価格を計算するには、課税前価格に GST 税額を加算します。まず、GST 税率を特定し、100 で割って小数形式に変換します。次に、小数形式の GST 税率に 1 を加算し、その結果に課税前価格を掛けます。これにより、GST 込み価格が得られます。

注: Stripe Tax で税込価格を使用する場合、税額に関係なく買い手が支払う金額は一定になります。

GST 抜き価格は、税適用前の金額です。GST 込み価格からこの金額を求めるには、GST 税率を特定し、100 で割って小数形式に変換します。次に、GST 込み価格を、1 と小数形式の GST 税率の和で割ります。得られた最終金額が GST 抜き価格です。

たとえば、セーターの GST 込み価格が $55 で、GST 税率が 10% の場合、まず GST 税率を 100 で割って小数形式 0.10 に変換します。次に、小数形式の GST 税率に 1 を加算し、その和で GST 込み価格 $55 を割ります。

$55 ÷ (1 + 0.10) = $50

その結果、GST 抜き価格 $50 が求まります。

GST は、商品、サービス、所在地、その他の要因によって異なる場合があります。特定の商品やサービスでは、異なる税率が適用される場合や、免税となる場合があります。GST を使用している国ごとに、異なる規制、基準値、納税手順があります。たとえば、カナダでは GST が国全体で使用されていますが、特定の州では州の売上税が追加で徴収される場合があります。

特定のタイプの商品の GST を計算する必要がある場合、またはビジネスが複数の管轄区域で運営されている場合は、Stripe Tax を使用して GST を簡単に計算できます。Tax でサポートされるさまざまな商品タイプの詳細については、商品税コード (PTC) のリストをご覧ください。

GST を徴収する基準値は国によって異なります。たとえば、カナダで商品およびサービスを提供するリモート販売者は、過去 4 四半期におけるカナダでの売上が 3 万 CAD を超える場合に、連邦の GST/HST に登録する必要があります。シンガポールでは、リモート販売者は、(1) 全世界の売上高が 100 万 SGD を超え、(2) シンガポールの顧客へのデジタルサービスの B2C 売上が 10 万 SGD を超えている場合、海外事業者登録制度の下で GST に登録する必要があります。全世界の売上高とは、シンガポールでの販売と仮定した場合に課税対象となるすべての売上を指します。

ビジネスで確実に法令を遵守するために、販売を行う国の特定の税法を確認して、納税義務を理解してください。グローバルな税務コンプライアンスについて詳しくは、Stripe の最新のガイドをご覧ください。

GST を使用しているほとんどの国では、企業は顧客からの GST の徴収を開始する前に税務当局に登録する必要があります。企業は、該当する税務当局の Web サイトからオンラインで登録できます。カナダで GST を徴収するために登録する方法および GST を使用しているその他の国で登録する方法の詳細をご確認ください。あるいは、Stripe Tax に GST 登録の管理を任せ、Stripe アカウントから申請の詳細を事前入力し、税金の徴収を自動化する簡単なプロセスを活用することもできます。

GST 申告書の提出は、税務コンプライアンスのための最終ステップです。顧客から GST を徴収しておらず、納付する税金がない期間についても、期日までに申告書を提出しなければならない場合があります。申告書と申告頻度は国ごとに規定されています。期日と申告頻度は、年間の売上収益によって異なる場合があります。

申告頻度は国や企業の収益によって異なりますが、企業は通常、オンラインで申告書の提出と納税を行います。正しい GST の税額を申告して納付しなかった場合、利息や罰金が課される可能性があります。