ソースネクスト、EC サイト刷新で、クレジットカード決済と不正対策を Stripe に一元化。 不正ロジックの見直しで、売上が 15% 改善した商品も。

AI 通訳機「POCKETALK」や年賀状ソフト「筆まめ」「筆王」、ウイルス対策ソフト「ZERO ウイルスセキュリティ」など、ソフトウェアや IoT デバイスの企画・開発・販売を手掛けるソースネクスト。事業の中核を担うのは自社の EC サイトです。25 年以上取り組むなかでシステムが老朽化し、運用負荷が増大していたことから、システム刷新を決めました。クレジットカード決済の基盤を Stripe に移行し、決済から不正対策まで一元化することで、運用を大幅に効率化し、分析から改善までスピーディに実施できる環境が整いました。

使用製品

    Radar
    Elements
Japan
ミッドマーケット

課題

「次の常識をつくる」を社名の由来とするソースネクストは、数多くの製品・サービスを生み出してきました。登録ユーザー数は累計 2,000 万人にのぼり、多くのユーザーから高い信頼を得ています。

しかし、開設から 25 年以上が経過した EC サイトは、CMS 導入・クラウド移行にも関わらず、老朽化に伴う運用保守コストの増大が課題となっていたことから、2023 年に大規模な刷新をおこないました。EC サイトは、パッケージ製品をベースに検討していましたが、対応しきれない課題も見えてきました。

「弊社は、バラエティに富んだ商品をラインナップしており、それぞれの販売方法やプロモーションも変えています。これまで培ってきた独自ノウハウや取り組みもあり、パッケージで全てを実現できません。特に大きな課題のひとつが、決済でした」(ソースネクスト株式会社 元最高情報責任者 / 現テクノロジーアドバイザー 高沢冬樹氏)

不正対策にも課題がありました。これまでは、複数の不正対策サービスを組み合わせており、運用が煩雑で、1 つの問い合わせへの対応にも複数個所を確認しなければならないなど、かなりの工数がかかる状況でした。

「決済周辺に関しては、ユーザー体験とセキュリティが最重要です。加えて、業務効率とシステム開発運用の生産性など多くの要件を考慮しなければなりません。そこでソリューションを改めて選定することにしました」(ソースネクスト株式会社 高沢冬樹氏)。

ソリューション

決済体験の向上とセキュリティ強化を両立するために選んだのが、Stripe の Payment Element でした。Payment Element は、サイト内に決済フォームを埋め込むことができ、外部サイトへ遷移することによる決済体験の劣化・購入完了率の低下も改善できます。

さらに、Stripe の豊富な API を利用してシステムと連携することで、これまで手作業で行っていたた売上データのインポートなどを自動化し、業務の無駄を削減できました。あわせて、不正対策も Stripe Radar に一元化し、3D セキュア 2.0 も必要に応じて組み合わせることで、的確な対策を実現できるようになりました。

「以前は、1 件のユーザー問い合わせに対応するために、決済代行サービスでトランザクションを確認し、さらに不正対策サービスで判定内容を確認していました。Stripe は、注文番号さえ分かれば、決済の結果から、不正判定の流れ、その理由まで、まとめて把握できます。決済と不正対策の情報を 1 画面で確認できるのは大きなメリットであり、運用効率化につながります」(ソースネクスト株式会社 高沢冬樹氏)。

結果

Stripe Radar による不正対策に加えてカスタムルールも設定し、導入から半年間でのチャージバック発生率はわずか 0.02% に抑えられています。

「不正決済が増えても、ダッシュボードですぐに状況を把握できます。追加するルールのシミュレーションも可能で、分析から仮説立案、改善に至る PDCA を高速に実行できるようになりました」(ソースネクスト株式会社 高沢冬樹氏)。

また、EC サイトと Stripe を横断したデータ分析が可能になり、カゴ落ちの原因分析などに活用しています。あるときには、特定の商品の売上が前年を下回りました。分析の結果、旧システムから引き継いでいたロジックが、決済処理を事前にブロックしていたためだと分かりました。

「不正対策は Stripe に任せすることで、このロジックは停止しても問題ないと判断。最終的には前年比プラス 15% まで売上が改善しました」(ソースネクスト株式会社 高沢冬樹氏)。

今後は、クレジットカード以外の決済手段の採用も検討するほか、サブスクリプション型・従量課金型サービスにおいて Stripe Billing の活用も視野に入れています。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます。