ノーコード決済とは、プログラミング言語を用いることなく、シンプルな操作で Web サイトや SNS などのアプリに決済機能を組み込む仕組みです。したがって、ノーコード決済なら、プログラミングがわからない事業者の方でも、自社のオンラインショップに決済機能を追加することができます。
今日、決済環境の最適化が重要視され、ノーコード決済による決済機能の構築を支援する決済代行業者が多く存在する中、日本においてもノーコード決済が徐々に注目されつつあります。しかし、これから E ショップの新設を予定しているけれど、「ノーコード」とは具体的に一体何を意味するのか詳しくご存知ない方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事ではノーコード決済の基礎知識として、メリットや活用シーンについて解説します。
目次
- ノーコード決済とは
- オンライン決済サービスの市場規模
- ノーコードでオンライン決済を実装するメリット
- ノーコード決済の活用シーン
- Stripe のノーコードツールでオンライン決済を実装
ノーコード決済とは
「ノーコード」とは、もともとは英語の「no-code」のことで、その名の通り、コードの記述を必要とせず、プログラミングおよびコーディングに関する知識がゼロでも Web サイトやアプリを構築できる手法を意味します。
つまり、ノーコード決済では、こうした手法を用いて決済機能を簡単に導入できることから、使い勝手のよい決済環境を顧客に提供したいけれど、できるだけ手間をかけずに導入を完了させたいと考えている多くの事業者を後押しする仕組みとなります。
オンラインショップでは、実店舗のスタッフがレジに立ち会う対面決済と異なり、100% リモートで決済が完了します。そのため、オンラインショップを展開する事業者は、顧客に快適なオンライン決済を体験してもらえるよう、決済ページを見やすくしたうえで、一般的に認知度の高い決済手段を提供できることが望ましいと考えられます。さらに、日本のアニメグッズや化粧品などが海外でも人気を集め、日本製品が海外から購入できる越境 EC 事業が活発化する今日においては、世界レベルで普及している EC 決済の導入は、必要不可欠といっても過言ではないでしょう。ノーコード決済は、こうした背景のもと、決済インフラ整備に関わるあらゆる領域において、画期的な技術革新をもたらしています。
オンライン決済サービスの市場規模
世界の国別 EC 市場については、Stripe の越境 EC の市場規模に関する記事からもわかるように、オンラインからの購買行動はコロナ禍以来、世界各国でますます活性化しています。
日本国内のオンライン決済市場については、株式会社矢野研究所によってまとめられた「オンライン決済サービス国内市場規模推移・予測」によると、2025 年度には約 43 兆円、2028 年度においては約 63 兆円まで成長するとの予測が立てられています。
日本の場合、イオンモールのような大手の EC モールだけでなく、メルカリのような個人同士で売買が行われる C2C 中心の EC サイトやアプリが普及していることからも、オンライン決済市場が急速に成長していることがわかります。
さらに、多くの人にとってスマートフォンが必需品となる中、多くの企業による SNS 上での販促活動が活発的に実施されていることも寄与し、同市場は今後も成長し続けるという見通しです。こうした背景から、ノーコード決済の需要もますます高まっていくことがうかがえます。
ノーコードでオンライン決済を実装するメリット
ノーコード決済のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
プログラミングの専門知識や経験は不要: プログラミングの経験がなくても、簡単な操作だけで誰でも決済機能を導入できます。
コストが抑えられる: 導入に際して複雑なリソースを使うこともなく、エンジニアを雇う必要もないため、初期費用が抑えられます。
作業がスピーディー: 機能のコンポートネントやテンプレートがあらかじめ準備されているため、導入作業がスピーディーに進められます。
なお、決済機能やアプリ開発そのものに関わるノーコードツールについては、これまで、カスタマイズの自由度が低いため複雑な機能の導入には不向きである、とみなされることがありました。確かに、利用するノーコードツールによっては、無料のものであれば特にこういったケースも考えられます。実際、スピードや簡便性だけを優先するのであれば、カスタマイズにおける柔軟性はそこまで重視されないというケースもあったことでしょう。これは、複雑な工程こそがカスタマイズを可能にするといった固定観念によるものと考えられます。つまり、ノーコードとはあまりにもシンプルでカスタマイズには不向きで、作業においてゼロからコーディングを駆使しなければ自由なカスタマイズは難しい、と結論付けられることもあったためです。
しかし、今日では、オンラインツールやアプリ技術がますます進化し、ノーコードが限られた機能のみを提供するものではなく、よりカスタマイズ性に優れた革新的なソリューションとして見直されています。したがって、ノーコードは決して柔軟性に欠ける仕組みではなく、今後、より一層充実度の高い Web サイトやアプリの開発や、システム導入に有益であると考えられます。
ノーコード決済の活用シーン
EC サイト・アプリへの決済システム
商品やサービスの販売に際し必要な決済機能が備わった、自社オリジナル EC サイトの作成やアプリ開発を、ノーコードツールを用いることで実現できます。たとえば、コワーキングスペースの予約や決済システムを EC サイトや SNS アプリに導入したい場合、自社でエンジニアを雇わなくてもシステム開発の経験ゼロの社員だけで、予約機能やサブスク決済機能を導入することが可能です。
バックオフィスの効率化
ノーコードツールなら、決済に関わるさまざまな業務を効率化することができます。これらの業務には、在庫管理、売上管理、顧客管理、請求管理などが挙げられますが、顧客への請求書発行や支払いのトラッキングが自動化されれば、より円滑に事業を運営することができるでしょう。
Stripe のノーコードツールでオンライン決済を実装
ここでは Stripe の Payment Links による、各ビジネスに適した形式でオンライン決済を実装する方法を紹介します。
Payment Links は、安全な決済ページをオンラインで簡単に作成および共有できるノーコードソリューションです。たとえば、商品の販売に際して Web サイトがなくてもオンライン決済の提供が可能で、数クリックだけで支払いページを完成させ、ウェブサイトや SMS、メール、SNS などのさまざまなチャネルにて決済用リンクを顧客と共有できます。
Stripe では、リンクの作成手順や共有方法などについて、より詳しい Payment Links のソースを公開していますが、ノーコードツールによる決済用リンクの共有方法については、以下のように「リンクの共有」、「QR コードの生成」、「ボタンの埋め込み」があります。1 つひとつ見ていきましょう。
リンクの共有
ダッシュボードを用いることで決済用リンクをコピーし、オンラインで共有します。決済用リンクは、メールや SMS、SNS プラットフォーム上で何度も共有することができます。
QR コードの生成
ダッシュボードで決済用リンクの QR コードを作成します。QR コードには有効期限がないため、リンク先の決済ページが存在する限り利用可能です。また、Payment Links ページにある既存リンクだけでなく、新規のリンクを作成して QR コードを選択およびクリックすれば、作成された QR コードの PNG 画像をコピーしたり、ダウンロードすることが可能です。
ボタンの埋め込み
Web サイト上でサブスクを含む商品・サービスの販売を行うための、決済用リンクが埋め込まれた購入ボタンを作成することもできます。この場合、Payment Links ページより、既存のリンクを選択するか、新規リンクを作成したうえで購入ボタンをクリックし、購入ボタンを利用できるようになります。
Stripe なら、上述したようなさまざまな共有方法から自社にとって最適なものを選ぶことができます。また、決済ページのカスタマイズや決済取引の一元管理も可能です。そのため、現在決済システムの導入を検討中、または、決済に関わるバックオフィスの最適化を目指している方は、Payment Links を始めてみてはいかがでしょう。決済導入に関するご不明な点のほか、ショップの形態に合った決済環境づくりについても、わかりやすくサポートいたします。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。