Stripe を活用し、Journey のホスピタリティプラットフォームが前年比 40% の収益成長を達成

Journey は、世界中の 750 軒以上のラグジュアリーホテルの収益向上を支援する、オールインワンのホスピタリティパフォーマンスプラットフォームおよびデジタルサービス企業です。Journey は Stripe と提携し、旅行者の決済体験を最適化するとともに、ゲストの滞在を通じてオンラインとオフラインの決済を一元的に把握できる組込み型決済プラットフォームを構築しました。

使用製品

    Payments
    Elements
    Link
    Connect
ヨーロッパ

課題

Journey は 2012 年にイギリスでデジタルマーケティング代理店として創業し、独立系ラグジュアリーホテルが直接予約を増やし、サードパーティプラットフォームへの依存を減らす支援を行ってきました。2015 年には、ラグジュアリーホテル向けのギフトバウチャーソフトウェアプラットフォーム「Gifted」を立ち上げ、決済パートナーとして Stripe を選定。迅速でシンプルな決済を実現するために Stripe Payments を導入しました。

やがて同社は、ホテルにとって大きな課題であったレガシーシステムの断片化という問題に取り組み始めました。ゲストの予約や決済処理が複数のシステムに分散していたのです。リゾートを訪れるゲストは、宿泊費、付随費用、スパやレストランでの体験など、さまざまなプラットフォームで支払いを行っていました。こうしたシステムの不統一は、ゲストの滞在体験を損ない、総支出を減少させるだけでなく、ホテルの財務報告を不必要に複雑にしていました。

2022 年、Journey はサービスを拡大し、包括的なホスピタリティパフォーマンスプラットフォームへと進化しました。同社はホテルにホワイトラベルの決済ソリューションを提供し、オンライン予約から現地での決済、チェックアウトまで、ゲストジャーニー全体を通じて決済を簡素化したいと考えていました。統合決済インフラには、ゲストのデポジット、事前オーソリ、部分キャプチャ、返金に加え、プラットフォームから各ホテルへの入金など、複雑で多様な要件への対応が求められました。効率性は Journey のバリュープロポジションの重要な要素であったため、新規ホテルの迅速なユーザー登録と、すべての取引に対する明確な可視性とレポート機能が必要でした。

フロントエンドでは、Journey の高級ホテルは多様な決済手段と通貨に対応した、洗練された安全な決済体験を必要としていました。これは同社の地理的拡大計画において重要な要素でした。

ホテルはまた、複雑な不正利用のリスクから自らを守る必要があります。オンライン予約、施設内取引、ロイヤルティプログラムやギフトバウチャーなど、不正行為の入り口は多岐にわたります。「不正利用やチャージバックはホテル経営者にとって大きな頭痛の種です。イギリスの中規模ホテルチェーンは、防げるはずの決済詐欺により年間 £20,000〜£50,000 の損失を出していると言われています」と、Journey の CEO 兼創業者である Simon Bullingham 氏は述べています。「その損失を防ぐことは、収益に直結します」

さらに Journey は、ホテルのタイプや手数料構造に応じた柔軟な料金モデルに対応できる Billing インフラの導入を目指していました。また、電話での予約や滞在中の支払いなど、プラットフォーム外で発生する取引を追跡し、収益化する方法も必要でした。

ソリューション

ゲストとホテル間で資金を簡単に振り分けるために、Journey は Stripe Connect を導入し、2024 年に決済プラットフォーム「Journey Pay」をローンチしました。同社は Stripe がホストするユーザー登録を選択し、新規ホテルがプラットフォーム上で簡単にセットアップしてコンプライアンス書類を提出できるシンプルなワークフローを構築しました。この効率的なユーザー登録体験により、Journey の導入チームによる時間のかかるセットアップサポートを必要とせず、ホテルはより早くプラットフォームの価値を実感できるようになりました。また、Journey は Stripe の Express ダッシュボードを導入しました。これは、取引、残高、入金、利益を即座に一元的に確認できるセルフサービスダッシュボードで、ホテルの財務運営を支援します。Express ダッシュボードを使用することで、Journey の開発チームは新規ホテルごとにカスタムレポートダッシュボードを設定する必要がなくなりました。

Connect と Payments のシームレスな統合により、Journey は Stripe の Stripe 決済ソリューションを導入し、高級ホテルのゲストが期待する洗練された決済体験を提供できるようになりました。Stripe の Payment Element を使用することで、Journey はホテルの要望に応じて新しい決済手段を簡単に有効化できます。現在、このプラットフォームはクレジットカードとデジタルウォレット (Apple PayGoogle Pay など)、そして Stripe が開発した高速決済ウォレット Link に対応しています。Optimized Checkout Suite に組み込まれた AI モデルは、各ゲストに最適な決済手段とその表示順序を動的に決定し、決済体験をパーソナライズしてコンバージョンを最大化します。

Journey は Stripe Terminal も導入しました。これにより、ホテルは部屋付けではなくその場で支払いたいというゲストに対して、対面決済を受け付けることができます。その結果、ゲストが EC プラットフォーム、ホテルのウェブサイト、スパ、レストラン、フロントデスクのいずれで支払っても、決済情報は Stripe 上で一元管理されます。

ホテルのチャージバックを削減するために、Journey は Stripe Radar を導入しました。Stripe Radar は、世界中の何百万もの企業のデータで学習した AI を活用し、すべての取引に対して堅牢な不正利用検出を提供します。

2025 年、Journey は Connect と Stripe Billing を統合し、柔軟なサブスクリプション課金モデルに対応しました。Stripe の usage-based billing を活用することで、ホテルが提供する各商品やサービスのメーターを設定し、滞在中の取引がすべてオンラインで行われていなくても、ゲストの予約総額をホテルに請求できるようになりました。たとえば、顧客が 30 分のマッサージを予約した後、現地で 90 分に延長したとします。Journey はオンラインで予約した部分だけでなく、実際の取引額に基づいてホテルに請求できるようになりました。この変更により、Journey はこれまで取りこぼしていた収益を獲得できるようになり、ホテル側の照合作業も簡素化されました。

結果

Connect と Billing を活用した Journey Pay の立ち上げ以来、Journey は前年比 40% の収益成長を達成

Connect と Billing を活用した Journey Pay は、同社に新たな収益源をもたらしました。Journey は従量課金を通じて旅行者の全支出を把握し、ホテルの決済を正確に追跡できるようになりました。2024 年に Journey Pay で決済の収益化を開始して以来、同社は前年比 40% の収益成長を達成しています。

「これまでよりも大幅に多くの収益を獲得でき、各クライアントの物件ごとの収益を報告するのもずっと簡単になりました」と Bullingham 氏は述べています。

Bullingham 氏は、Journey が複雑な Connect と Billing の統合で成功を収めた背景には、Stripe のプロフェッショナルサービスチームとの緊密な連携があったと述べています。「彼らは統合プロジェクトの原動力でした。ソリューション設計における複雑な課題に対応してくれただけでなく、今日のニーズだけでなく将来の成長も見据えたサポートをしてくれました」と語っています。

Journey の決済体験改善により 96% の購入率を達成

Stripe 決済ソリューションを通じて新しい決済手段とデジタルウォレットを有効化した結果、Journey の購入率は 96% に達しました。

さらに、Link からの取引は Journey の収益の 2% を占めるようになりました。Link ユーザーのほぼ半数 (49%) がリピーターであり、リピーターゲストが Link の利便性を好み、時間の経過とともに Link での支出を増やす傾向があることを示しています。今後、Journey は後払いオプションの柔軟性を求めるゲスト向けに Klarna を有効化する予定です。

Stripe のグローバルサポートにより Journey が国際展開を拡大

2025 年、Journey はアイルランド、イタリア、スペインへと進出しました。これは Stripe のグローバルなリーチと 195 カ国以上の通貨サポートに支えられています。同社は近い将来、アメリカへの進出を計画しています。

「Stripe と連携する素晴らしい点は、国際展開する際に、税務コンプライアンスの課題や異なる通貨や決済手段のサポートについてあまり心配しなくてよいことです」と Bullingham 氏は述べています。「頭痛の種が一つ減りました」

Journey のホテルが Radar により不正利用を最大 60% 削減

Journey のホテル顧客は、予約時に検出される不正取引が 20〜60% 減少したことを実感しています。過去 12 カ月だけでも、Radar は Journey の予約の 1.17% を不正利用として特定してブロックし、ホテル事業者の £1.5M の収益を不正利用から守りました。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます。