アラスカ航空、Tap to Pay on iPhone の導入により上空での非接触型決済を実現

アラスカ航空は、航空券のオンライン販売をいち早く取り入れるなど、90 年以上にわたり、お客様の旅行をスムーズにする革新的な方法を模索してきました。地域の小規模な航空会社から、5 カ国 120 地点以上で年間 4,400 万人超の旅行客にサービスを提供する国際的な航空会社へと成長を遂げています。

使用製品

    Terminal
北アメリカ
大手企業

課題

アラスカ航空は、いち早くテクノロジーを導入して良質な顧客体験を提供してきた企業です。北米で初めてチケットをオンラインで販売し、世界で初めてインターネットからのチェックインと搭乗券の印刷を可能にしました。現在は、決済の革新に取り組んでいます。

アラスカ航空でイノベーション担当ディレクターを務める Bernadette Berger 氏は次のように述べています。「当社では、業務のシンプル化とお客様からの信頼獲得に重点を置いて、イノベーションを実践しています。信頼とお客様への選択肢の提供は、私たちにとって極めて重要なことです。接触を伴わないやり取りとご自身で手続きを済ませられる機能を強化することで、お客様のご旅行日の負担が軽減されます。同時に、私たちは 1 対 1 の行き届いたサービスの提供に専念し続けることができます」

お客様の「ご旅行日」を充実させ、それに関わる従業員の業務を改善するという目標の一環として、アラスカ航空は機内での決済方法を変えようと試みています。航空業界では一般的に機内販売には磁気ストライプ用カードリーダーを使用しますが、同社は従来の方法に頼るのではなく、新たなハードウェアを導入せずとも決済を受け付けられる方法を模索していました。アメリカでは半数以上の人が非接触型決済を利用しており、2023 年 4 月 にはアメリカ国内で 5,500 万人以上が Apple Pay で対面支払いを行っています。こうした傾向の高まりを念頭に、カードリーダーをなくし、お客様により負担のない支払い体験を提供すると同時に、従業員による支払いの処理をシンプルにしたいと考えていました。

アラスカ航空のシニアプロダクトマネージャーである Graham Bullis 氏は次のように述べています。「当社のブランド文化では、お客様へのおもてなしを重要視しています。そのため、サービスをすばやくお届けできる新たな方法を見つけたいと思っていました」

「非接触型決済は最もシンプルな支払い手段です。おかげで従業員はそれぞれのやり取りできめ細やかな接客に注力できます。どの取引に関しても、不便な決済体験ではなく、笑顔や挨拶、料理の味といったことを思い出に残してほしいです」

最高の顧客体験の提供に重点を置き続けるべく、アラスカ航空は機内用 Wi-Fi を利用して決済をリアルタイムで処理したいと考えていました。

解決策

顧客へのサービス向上の一環として、アラスカ航空は Apple 製品に設備投資し、新しいテクノロジーに移行し始めます。そのなかには、2 万 5,000 人以上の従業員への iPhone の提供も含まれます。同社は Stripe と提携して、 Apple の Tap to Pay on iPhone を導入し、機内での非接触型決済を先駆けて実現しました。

Bullis 氏は次のように述べています。「Tap to Pay on iPhone を導入したことにより、お客様は非接触型カード、または Apple Pay、ご自身のデバイスやスマートウォッチ内にあるデジタルウォレットを iPhone にタップするだけで購入できるようになりました。以前にはなかった選択肢です」

Stripe Terminal SDK を使って Tap to Pay on iPhone をアラスカ航空のロジスティクスアプリに組み込むことで、お客様は簡単に好きな方法で手軽に支払いができるようになりました。

Bullis 氏は次のように述べています。「航空会社は歴史が長く、数々の古いテクノロジーを使い続けています。Stripe のような拡張性のあるツールとプラットフォームの力を借りて最新化することで、当社は変化するお客様の期待に速やかに応え、差別化を図ることができます。飛行機での移動は、慌ただしい気持ちになりがちです。お好みの支払い方法で取引を完了できれば、お客様の負担も、支払いにかかる時間も減らすことができます。それを、新たにハードウェアを導入することもなく実現できました」

結果

アメリカ内の 7,000 人以上の客室乗務員に対して、機内での取引管理の効率化を実現

300 人の客室乗務員による試験導入を経て、アラスカ航空では 7,000 人を超えるアメリカ国内線の客室乗務員に Tap to Pay on iPhone の利用を拡大しました。すでに iPhone を社内で活用していたため、Tap to Pay on iPhone はアメリカ国内線に短期間で導入できました。導入の第一陣に参加した客室乗務員は、特別な研修を受けなくても、非接触型決済の体験を機内のお客様に提供できることに感激したと語っています。これまでよりも簡単に利用できる支払い方法を提供することで、客室乗務員はお客様へのおもてなしに集中することができます。

新たな決済機能を導入することで、お客様に負担のない旅行体験を提供

アラスカ航空は、お客様を最重要視する航空会社として Tap to Pay on iPhone を導入し、機内でのお客様の自由度を高めています。

Berger 氏は次のように述べています。「当社は一人ひとりのお客様に合った最適な体験を提供しています。選択肢を増やすことでその場でお客様のニーズに対応でき、フライト中に提供するサービスを一層充実させることができました」

機内における顧客体験の速やかな検証と改善

敏速かつ容易に Tap to Pay on iPhone の導入を成し遂げた背景には、機内での顧客体験を速やかに検証し、改善につなげたアラスカ航空の取り組みがありました。Bullis 氏は次のように述べています。「機内での決済テストは、取引件数の多いアクティブな環境で行われます。これにより、イノベーションを早めると同時に、何が機能し、何が機能していないかについて多くのことを学び、顧客体験を可能な限りスムーズにしています」

こうした変化のスピードは、技術の限界を押し広げようと試みるアラスカ航空の姿勢と重なるものです。この推進力はあるからこそ、同社は Tap to Pay on iPhone に対応した最初の航空会社となり、顧客主導の将来を見据えた技術戦略を実現しています。Bullis 氏は次のように付け加えます。「これは他社が行っていないことです。顧客体験を可能な限りスムーズなものにするべく、私たちはこうしたことを最初に実現する企業でありたいです」

アラスカ航空は、お客様の支払い体験を進化させる方法を引き続き検討しています。Berger 氏は次のように述べています。「旅行中に起こる支払いのあらゆる負担を軽減させることが優先事項です。Stripe と提携したことで、いつでも旅行中のお客様に充実した商品やサービスを提供できます」

iOS 15.5 以降を搭載したiPhone X 以降が必要です。非接触型決済マークは EMVCo, LLC. が所有する商標で、同社による許可を得たうえで使用されています。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます