日本のボーナス払いとは?仕組みや手数料、メリットを解説
「購入しなければならないものがあるけど、お金をすぐに用意できない」と悩んでいる時に、ボーナス払いをすすめられた経験はありませんか?支払いを先送りにできるクレジットカードのボーナス払いはとても魅力的な支払い方法です。しかし、ボーナス払いについてよく分からなければ、大半の人は利用するのに躊躇してしまいます。
より多くの顧客にリーチできるように、日本特有のボーナス払いの仕組みをよく理解し、クレジットの支払い方法を拡大していきましょう。本記事では、ボーナス払いの利用期間や手数料、メリット・デメリットを解説します。
目次
- ボーナス払いとは
- ボーナス払いのメリット
- ボーナス払いのデメリット
- ボーナス払いを利用する際の注意点
- ボーナス払い以外のクレジットカードの支払い方法
- ボーナス払いの利用方法
- ボーナス払いについてよくあるご質問
- ボーナス払いができる環境を整える
ボーナス払いとは
クレジットカードで商品やサービスを購入すると、実質的に支払いを先延ばしにすることができます。日本では、クレジットカードに様々な支払い方法を用いることができ、ボーナス払いはその中のひとつになります。さらに、ボーナス払いには「ボーナス一括払い」と「ボーナス 2 回払い」のふたつの方法があります。
仕組み
ボーナス一括払いは、利用した時期により、夏と冬のどちらかのボーナス時に一括で支払いを行う仕組みになっています。ボーナス 2 回払いは、夏と冬のボーナス時に、2 回に渡って半額ずつ支払いを行います。一括では支払いが大変な高額商品の購入や、余裕を持って支払いを行いたい時などに便利です。
ボーナス払いという名称から、ボーナス支給がある人だけ対象の支払い方法のように感じますが、実はそうではありません。ボーナス時期に利用金額をまとめて払うことができれば、ボーナスのない働き方の人でも利用することが可能です。
手数料
ボーナス一括払いも、通常の一括払いと同様に手数料はかかりません。それに比べて、分割払いやリボ払いは、毎月の返済額を減らすことはできるものの、手数料率は 15 〜 18%と高めの設定のところが多く、利用を躊躇う消費者もいます。手数料を払いたくない消費者にとって、ボーナス一括払いはとても魅力的な支払い方法と言えるでしょう。ボーナス一括払いは、今すぐの支払いは難しいけれども数ヶ月内には支払額を用意できそうな消費者を対象にした支払い方法と言えます。
ボーナス 2 回払いは、ボーナス一括払いとは違い手数料が発生します。しかし、多くのカード会社でリボ払いや分割払いよりも手数料を低めに設定しているところが多いため、ボーナス 2 回払いの方が支払い総額が低くなるかもしれません。事前にシミュレーションしてどちらがお得になるか確認してみるのが良いでしょう。
支払日
ボーナス払いの支払日はカード会社により異なります。夏のボーナスは 6 月の下旬から 7 月の上旬、冬のボーナスは 12 月の上旬に支給されることが多いことから、ボーナスの支払い時期を 8 月と 1 月に指定しているカード会社が多いようです。
また、ボーナス一括払いを指定した場合は、利用日が 11 月中旬から翌年の 6 月中旬頃は夏のボーナスの一括払い、6 月中旬から 11 月中旬頃の場合は冬のボーナスの一括払いと直近の支払いになることに注意してください。1 年後のボーナス時に一括で支払うというような使い方はできません。目安として、利用してからおよそ 2 か月から 8 か月後の支払いになるという認識でよいでしょう。
ボーナス払いのメリット
クレジットカードのボーナス払いには様々なメリットがあります。ここでは主にボーナス一括払いのメリットについて見ていきます。
手数料がかからない
クレジットカードの一括払いには手数料がかかりません。手数料が節約できるのは大きな買い物が必要な時には賢い選択であると言えるでしょう。
支払いを先送りできる
支払いをボーナスの支給後までに先延ばしできるため、月々の支払い負担を軽減でき、家計管理がしやすくなります。
高額な買い物がしやすい
大型家電や家具などの高額な商品は、通常一度に支払うのは大変です。リボ払いや分割払いの手数料を払いたくない人にとって、ボーナス払いを利用すれば余裕を持ってお金を準備できるため大きな買い物もしやすくなります。
ボーナス払いのデメリット
メリットの多いボーナス払いですが、同時に注意したい以下のようなデメリットも考えられます。
利用可能枠が少なくなる
クレジットカードには利用限度額があるため、ボーナス払いを利用すると利用可能枠が埋まり、自由に使える金額が少なくなります。ボーナス払いで支払いを先送りできるメリットの反面、十分な利用枠がないとボーナス払いの支払日まで不便になることも考えらえます。
支払い後にボーナス払いに変更できない
ボーナス払いは商品の購入時に選択する必要があります。支払いが確定してからボーナス払いに変更することはできないため、計画的に利用しましょう。
ボーナスが支給されないリスク
ボーナス払いを計画したものの、実際に支給されるボーナスの額が少なかったり、会社の業績が悪く支給されないリスクが考えられます。
ボーナス払いを利用する際の注意点
ボーナス払いは正しく利用すればとても便利でお得な支払い方法ですが、いくつか注意点もあります。
ボーナス払いに対応していない店舗がある
クレジットカードがボーナス対応であっても、店舗でボーナス払いに対応していないと利用することができません。高額な商品のボーナス払いを検討している場合は、前もって確認するようにしましょう。
海外ではボーナス払いを使えない
ボーナス払いは日本特有の支払い方法です。海外ではボーナス払いに対応しておらず、商品購入時のクレジットカードの支払い方法は、通常 1 回払いのみの対応となります。そもそも、カード利用時に支払い方法を聞かれることもありません。必要に応じ、カード利用後にリボ払いや分割払いなどに変更するように対応することになります。
ボーナス払いが不可能な期間
ボーナス払いが不可能な期間は、一般的に夏と冬の利用対象期間が切替わる 1 ヵ月ほどです。利用期間はカード会社によって異なるため、余裕を持って計画するようにしましょう。
ボーナス払い以外のクレジットカードの支払い方法
クレジットカードの支払い方法は、ボーナス払い以外に何があるでしょうか。主な支払い方法を見ていきます。
1 回払い
最も一般的なクレジットカードの支払い方法で手数料はかかりません。商品を購入した翌月に一括で支払いを行います。一括で支払いを行う必要があるため、日常の少額の買い物に向いている支払い方法と言えるでしょう。利用した日を基準に家計簿をつけることで家計管理が簡単に行えます。
2 回払い
ボーナス 2 回払いと違い、一般的なクレジットカードの 2 回払いには手数料がかからない場合が多いため、比較的大きな買い物をする際には、とても利便性が高い支払い方法と言えます。利用できる店舗は限られることと、2 回払いに手数料が発生する場合も一部あるため、使用前に詳細を確認しましょう。
分割払い
分割払いは、商品やサービスの総額を複数回に分けて支払います。クレジットカードを使って買い物をするたびに、支払い回数を指定します。追加で買い物をすればするほど、月々の支払い金額は増えていきます。
リボ払い
リボ払いも、商品やサービスの総額を複数回に分けて支払いますが、分割払いと違い、クレジットカードの利用金額や使用回数にかかわらず、毎月の支払額をほぼ一定に設定することができます。月々の支払額は比較的少額に抑えることができますが、その分支払いが長期化しがちなことが難点です。
ボーナス払いの利用方法
ボーナス払いは、とても魅力的な支払い方法であることがわかりました。しかし「ボーナス一括払いのやり方がよくわからない」と疑問に思う消費者もいるかもしれません。以下の手順のように購入時にボーナス払いを希望する意思表示をすることで、とても簡単にボーナス払いを利用することができます。
店頭で支払う時
レジでの支払い時に「ボーナス払いで」と伝えます。
ネット通販で支払う時
決済の際に「ボーナス払い」を選択します。
ボーナス払いは、くれぐれも支払い時に指定することがポイントです。購入後にボーナス払いへの変更はできませんのでご注意ください。
ボーナス払いについてよくあるご質問
ボーナス払いができない期間はいつですか?
クレジットカード会社によりボーナス払いを利用できる期間は異なります。利用できない期間を定めている場合、夏のボーナスと冬のボーナスの切り替えの前後の約 1 か月間ほど利用できないことが多いようです。
ボーナスを 2 回に分けて支払うことはできますか?
クレジットカード会社と店舗で ボーナス 2 回払いに対応していれば、ボーナス 2 回払いを利用することができます。ただし、ボーナス一括払いと違い、ボーナス 2 回払いは手数料がかかるケースが多いため注意が必要です。
ボーナス払いができない理由は何ですか?
ボーナス払いができない場合、次のような理由が考えられます。
- 利用した店舗ではボーナス払いを扱っていない。
- クレジットの割賦上限額に達している。
- ボーナス払いの利用期間外である。
- ボーナス払いできる下限が設定されている。
ボーナス払いができる環境を整える
クレジットカードのボーナス払いは、大きな買い物をする予定がある時やすぐにお金を用意できない際にとても便利で利点が大きい支払い方法と言えるでしょう。リボ払いや分割払いだけでなく手数料がかからないボーナス払いも導入することにより、ビジネスの認知度をより高めることができます。
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