APCOA、Stripe プロフェッショナルサービスと提携して DX を促進

APCOA は病院、大学、市街地やショッピングセンター、空港、鉄道駅、ミュンヘンのアリアンツ・アレーナのようなイベント会場をはじめ、民間や公共部門向けに駐車場、駐車場管理サービス、および交通ソリューションを提供しています。APCOA は 2024 年に Stripe と提携し、デジタルトランスフォーメーションを促進するとともに、駐車場、モビリティ、都市向けソリューションを持続可能で将来も有効に使い続けられる形で統合するという構想をさらに発展させました。

使用製品

    Payments
    Connect
    Elements
    Radar
    Link
ヨーロッパ
大企業

課題

ドイツのシュトゥットガルトに本社を構える APCOA は、ヨーロッパを代表する駐車場運営会社であり、12 のヨーロッパ諸国内の 1 万 3,000 カ所以上の拠点で 160 万台分以上の駐車スペースを管理しています。50 年以上にわたって、電気自動車の充電ステーションや都市型モビリティ、物流を駐車場の拠点に統合することで、持続可能なモビリティオプションの提供に取り組み、顧客の生活を向上させてきました。現在は駐車場および都市向けのサービスを支える 6 つのデジタルソリューションを提供。アプリを活用した駐車料金自動決済のための「APCOA FLOW」と「APCOA Connect」、電気自動車充電サービス「EV Charging」、駐車場の事前予約サービス「Prebook」、罰金管理のための「control fees」、QR コード決済オプション「ScanPay」です。

APCOA はこれらのソリューションをヨーロッパ市場で管理するにあたって、別々の決済サービスプロバイダー (PSP)、ユーザーフロー、データビジネスモデルを使用していたため、複数の国で APCOA のソリューションを利用する顧客にとって、決済体験に統一感がないという問題が生じていました。また、決済とテクノロジーのパフォーマンスをグローバルに把握するのが難しいという問題もあり、今後の計画立案や、顧客向けサービスの改善が困難な状況にありました。

主力サービスの APCOA FLOW では、最先端の自動ナンバープレート認識 (ANPR) 技術を利用して、駐車場への入出庫時に自動で決済を処理しています。しかし、顧客が国境を越えて移動する場合、各国で駐車料金やサービスの料金を支払う際に別々のアカウントが必要で、アプリのシームレスな利用を妨げていました。
APCOA は、デジタルソリューションを提供している 12 の国の決済プラットフォームを統合し、1 つの市場として決済プラットフォームを提供したいと考えました。これを実現するには、より信頼性の高いデジタルプロダクトを提供し、業務改善を実現し、顧客の日常生活によりスムーズに統合できる、新たな決済パートナーが必要になります。

ソリューション

2023 年に APCOA はデジタルトランスフォーメーションを促進するパートナーとして Stripe を選択。Stripe の信頼性の高いテクノロジーと決済業界における経験を考えると、迷わず選べる選択肢でした。「Stripe は単なる PSP ではなく、デジタルパートナーなのです。他社にはないパートナーシップ、サービス、信頼性が得られます」(APCOA の最高技術・製品責任者 Peter Minev 氏)

Stripe が開発者にとって使いやすいという点も気に入りました。「これほど充実したドキュメントを見たことがありません。Stripe には非常に多くの API がありますが、通常はこれほどのものは見られません」(APCOA のプログラムマネージャー Jürgen Letsch 氏)

APCOA は、決済体験を統一するために、5 つのデジタルソリューションに Stripe Payments を導入。また、決済フローを改善し、より多くの支払いオプションを提供するために、Stripe の最適化された決済プロダクトも導入しました。これには、Payment Element (安全で埋め込み可能な UI コンポーネント) が含まれていて、各取引に最も適切な決済手段が動的に選択されて表示されるようになります。最適化された決済プロダクトを利用することで、APCOA は SEPA ダイレクトデビット、BLIK、P24 など、地域に適した決済手段を Stripe ダッシュボードから直接追加することができます。APCOA は Express Checkout Element も実装。これにより、ワンクリックのデジタルウォレットを表示できるようになりました。また、Stripe のスピーディーな決済ソリューションである Link を有効にして、サブスクリプション登録者の住所と支払いの詳細を安全に保存して自動入力できるようにしました。

APCOA FLOW の複数通貨対応機能を改善するため、APCOA は Stripe Connect を導入。Connect を利用すると、APCOA を運営している各国で内部的には個別の Stripe アカウントを維持しつつ、顧客に表示・使用されるのはすべての国で同じアカウントとなります。この仕組みは、各国での規制遵守、照合処理の管理に役立つとともに、各国で適切な決済手段を顧客に提供できます。また、APCOA の経営陣の視点から、全体を総合的に把握することができます。

APCOA は、自社の改革を導くために、Stripe のプロフェッショナルサービスチームと提携。「企業が複雑な実装を行う際は常にプロフェッショナルサービスと提携すべきです。私たちにとっては、迷う余地のない決断でした。 失敗した場合の代償が大きすぎますから」(Minev 氏)

2024 年 1 月には、 APCOA の 12 の運営国の代表者を含む経営陣と、Stripe のプロフェッショナルサービスチームのリーダーたちが、キックオフのための 2 日間ワークショップのためにシュトゥットガルトに集結。Stripe のプロフェッショナルサービスチームが設計した「Stripe 導入フレームワーク」を使用して、Stripe を利用してデジタルトランスフォーメーションをより総合的に進めるための方向性を共有しました。

Stripe のプロフェッショナルサービスチームは APCOA が事業を展開する各国の現地代表者と直に話し合って、要件を整理し、国をまたぐ決済フロー、各国の規制遵守、各国で好まれる決済手段に対応できるように Stripe アカウントの構成を設計しました。「私は普段、物事を自分で主導するタイプですが、Stripe との取り組みはまったく違う体験でした」(Letsch 氏)

結果

統一された決済体験がレポート機能や計画立案にプラスの効果をもたらす

APCOA は現在、すべての運営国で統一された決済ソリューションを提供していますが、これが顧客体験の向上、APCOA の運営および管理プロセスの効率化につながっています。Stripe ダッシュボードで利用できる共通のデータモデルと統一された一貫性のあるレポート機能により、将来の計画立案もしやすくなりました。

最適化された決済プロダクトにより、新しい決済手段の効果をすぐに確認できる

最適化された決済プロダクトにより、APCOA は ScanPay、Prebook、EV Charging といった自社ソリューションに BLIK や P24 など現地市場の好みに合わせた新しい決済手段をすぐに追加できるようになりました。その結果、導入にかかる時間を数週間、場合によっては数カ月も短縮できました。

Connect を利用して、国境を越えた駐車サービスに単一のアカウント体験を実現

Connect を導入することで、APCOA は複数アカウントが必要という従来の APCOA FLOW アプリの構造を改善。現在の APCOA FLOW は、どの国からアクセスしても一貫性のある統一されたアプリ体験を提供しており、ユーザーは国が違っても自分の好みの決済手段を利用できるようになっています。また、顧客と各国のAPCOA 拠点は、各国で共通の手数料体系を利用できます。「お客様は何もする必要がありません。同じアカウントを使えます。アプリは自動でアップグレードされ、当社が事業を展開しているすべての国でそのまま使えるようになります」(Minev 氏)

Stripe の専門知識を活用して改革を加速

Stripe のプロフェッショナルサービスとの提携により、APCOA は変革を加速させることができました。各種の実装タスクをより迅速に完了することができ、中には、APCOA FLOW の連結アカウントの実装のように 1 つのタスクだけで数週間も時間を節約できたものもあります。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます