Stripe、NVIDIA との協業を深化。Stripe の AI を活用した機能の強化と、NVIDIA の AI プラットフォームへのグローバルなアクセス拡大を目指す
企業向けの金融インフラストラクチャプラットフォームである Stripe は本日、NVIDIA との新たな協業を発表しました。この協業により、Stripe の AI の進化と、ユーザー向け不正利用検知システムの強化を目指します。NVIDIA は Stripe と連携し、開発者や企業が特定の NVIDIA クラウドサービスの料金を前払いできるようにすることで、NVIDIA GPU と NVIDIA AI ソフトウェアへのグローバルなアクセスを拡大します。
「Stripe は、イノベーション、長期的な時間軸の視点、スピードについて新たな標準を確立している NVIDIA を非常に尊敬しています。今回の協業で長年のパートナーシップをさらに深めることができ、とても嬉しく思います」。こう話すのは、Stripe の共同創業者兼 CEO である Patrick Collison です。「NVIDIA の皆さんもよくご存知のように、現在の変化のペースには、最先端の AI テクノロジーへのグローバルなアクセスを向上させる莫大な可能性が秘められています」
NVIDIA の創業者兼 CEO である Jensen Huang 氏は次のように述べています。「AI は驚くべきペースで進歩しており、世界中の企業がその力を日常業務に取り入れようと懸命になっています。Stripe は NVIDIA の AI プラットフォームを早くから活用してきた先駆者です。現在では、業界のリーダー企業として、世界中の企業が AI を利用して新たな成長源を生み出せるようにしています」
Stripe はこれまでの運用の大部分において、機械学習モデルのトレーニングに NVIDIA のアクセラレーションコンピューティングプラットフォームを利用してきました。年間 1 兆ドル以上を処理する現在の取引規模を踏まえると、Stripe は、企業の成長を支援するために、AI、特に NVIDIA の AI プラットフォームを活用することが最適であると考えています。Stripe の最適化された決済プロダクトは、OpenAI、Slack、River Island をはじめとする多くの企業に採用され、購入完了率を高める決済フローの構築を可能にしています。この決済フローでは、AI を使用して顧客に最適な決済手段を表示します。Stripe Radar もまた、NVIDIA の AI プラットフォームを利用して、不正利用検出のスピードと精度を強化しています。Stripe は今年初め、Radar アシスタントを発表しました。Radar アシスタントは AI を活用した機能です。企業は自然言語プロンプトを使って新しい不正利用ルールを記述し、設定できます。Stripe はまた、エンジニアが簡単に NVIDIA Tensor Core GPU で開発し、Stripe Railyard で反復処理できるようにしています。
「Stripe では、AI プロダクト全般に役立つ一連の機能を継続的に構築してきました。たとえば、推論コストを処理するための従量課金システム、購入完了率を高める決済フローのための Link などです。また、地域固有のさまざまな決済手段への対応も重要です。これらのプロダクトは通常、リリース初日からグローバルに提供されるためです。特に、Stripe Billing は AI 企業から広く採用されています」(Collison)
今年の 4 月に開催された Stripe の年次ユーザーカンファレンス Stripe Sessions において、Huang 氏は Collison と共に座談会を行いました。その談話では、高成長組織を率いる上での課題と機会、生成 AI の進化、Huang 氏が提唱する AI の「新産業革命」における NVIDIA のリーダーシップなど、さまざまな話題が取り上げられました。