ペンシルベニア州では州全体で6%の売上税があります。この税率は、州法で特別に免除されていない限り、すべての有形人的動産および特定のサービスに一律に適用されます。州内の特定の地域では、追加で地方売上税が適用されます。たとえば、2024 年の時点で、ピッツバーグを含めたアレゲニー郡には 1% の地方売上税が加算されて売上税率全体は 7%、フィラデルフィア郡では 2% が徴収されて売上税率全体は 8% になります。
ペンシルベニア州は売上税の収入を教育、交通、医療など州と地域のさまざまなサービスの資金源として活用しています。フィラデルフィアやピッツバーグなどでは、インフラや公共サービスのコストが高くなるという大都市圏特有の財政ニーズがありますが、これらの地域に加算される地方税がそのニーズへの対応に役立っています。
以下では、ペンシルベニア州で衣料品に適用される売上税と、企業が法令を遵守するために知っておくべきことを解説します。
この記事の内容
- ペンシルベニア州における衣料品の売上税の扱い
- ペンシルベニア州におけるクリーニングサービスの売上税の扱い
- ペンシルベニア州での売上税の還付
- ペンシルベニア州で売上税の徴収を自動化する方法
ペンシルベニア州における衣料品の売上税の扱い
ペンシルベニア州では、ほとんどの衣料品に対して売上税が免除されています。具体的な種類は以下のとおりです。
シャツ、ズボン、ワンピース、スカート、セーター、ジャケット、ブラウス、下着、靴下、パジャマなどの普段着
靴、ブーツ、サンダル、スリッパなど普段の履物
例外
フォーマルウェア、一部のスポーツ用品、レクリエーション用品など、特定の種類の衣料品やアクセサリーは課税対象です。以下の種類の衣料品は免税ではなく、売上税の対象となります。
タキシードやイブニングドレスなどのフォーマルウェア
ベルト、サスペンダー、スカーフ、帽子、手袋などのアクセサリー
運動用ユニフォーム、ヘルメット、パッド、グローブ (野球、ボクシングなど)、水泳帽、狩猟服などのスポーツ用品
毛皮の衣類 (本物か模造品かを問わず、毛皮が最も価値のある要素であるものを含む)
保護ゴーグル、ヘルメット、安全靴などの防護服
課税対象品目と免税品目の詳細なリストについては、ペンシルベニア州歳入局の公式刊行物『Retailer’s Information(REV-717)』 (小売業者に関する情報) を参照してください。
ペンシルベニア州におけるクリーニングサービスの売上税の扱い
ペンシルベニア州では、クリーニングサービスは課税対象外です。たとえば、洗濯と折り畳み、ドライクリーニング、アイロンがけなど、企業が行うランドリーサービスや、セルフサービスのコインランドリーが含まれます。衣類のお直しや補修の料金は一般的には非課税ですが、フォーマルウェアのお直しは、元のフォーマルウェアの購入時に併せてお直しサービスも購入した場合は課税対象です。
ペンシルベニア州での売上税の還付
ペンシルベニア州では、特定の状況において企業や個人が売上税の還付を受けられることがあります。州は、誤って支払われた売上税や、売上税の過払い、または免税品目を誤って課税対象とした場合の還付を許可しています。
ペンシルベニア州で売上税の還付を請求するには、請求者がペンシルベニア州歳入局に還付の請願書を提出する必要があります。この請願書は、納税後 3 年以内、または監査の最終決定後 6 カ月以内のいずれか遅い方の期間内に提出する必要があります。嘆願書には、取引に関する詳細情報と還付の正当性を示す情報 (領収書や、税金が納付済みであり、税額が誤っているか免除されたことを証明する書類など) を含める必要があります。
ペンシルベニア州で売上税の徴収を自動化する方法
Stripe Tax などのツールを使用すると、売上税の徴収、計算、報告がはるかに簡単になります。この項目では、Stripe を利用してペンシルベニア州での売上税の徴収を処理する方法をご紹介します。
登録
Stripe をまだ利用していない場合は、アカウントを作成して、Stripe Tax を有効にします。これは、Stripe ダッシュボード内の別の機能です。
ペンシルベニア州歳入局に事業を登録して、売上税許可証を取得します。これの手続きは、Stripe Tax を利用している場合でも必要です。
Stripe での設定
登録が完了したら、ペンシルベニア州の売上税許可証の情報を Stripe Tax 設定に追加します。そうすることで、Stripe は取引の正しい税率を計算できるようになります。複数の場所で事業を運営している場合は、顧客の配送先住所に基づいて正しい地域の税金を自動的に徴収するように Stripe Tax を設定します。
ペンシルベニア州での課税対象に基づいて、商品とサービスの税コードを設定します。ペンシルベニア州で売上税が免除される商品やサービスを販売する場合は、これらの免税を適用するように Stripe Tax を設定します。
Stripeの設定で税金の自動徴収を有効にします。そうすると、Stripe が正しい売上税を計算し、顧客の請求書と支払いに売上税が加算されるようになります。
レポート
Stripe Tax は、徴収した売上税をまとめたレポートを生成します。これを利用することで、ペンシルベニア州歳入局への申告が簡単になります。
この記事の内容は、一般的な情報および教育のみを目的としており、法律上または税務上のアドバイスとして解釈されるべきではありません。Stripe は、記事内の情報の正確性、完全性、妥当性、または最新性を保証または請け合うものではありません。特定の状況については、管轄区域で活動する資格のある有能な弁護士または会計士に助言を求める必要があります。