Stripe Sessions: AI を活用した決済、Connect のメジャーアップグレード、相互運用性など、50 以上の発表

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  • Stripe が過去最大数の新機能を発表。前年の決済処理総額は 1 兆ドル超を達成しました。

  • AI を活用した新たな決済機能を導入。購入完了率とオーソリ率の向上と、不正利用のブロックを実現します。

  • Stripe Connect で過去最大規模のアップグレード。プラットフォームへの埋込型金融サービスの導入が、かつてないほど簡単になり、ビジネスの成長を後押しします。

  • Stripe の相互運用性が向上。他のプロバイダーを使って決済を処理しながら、よく利用されている Stripe のプロダクトを利用できるようになりました。

サンフランシスコ — 企業向けの金融インフラプラットフォームを提供する Stripe は本日、サンフランシスコのモスコーニ・センターで開催されている年次ユーザーカンファレンス Stripe Sessions で、50 以上の新機能を発表しました。

昨年、Stripe の決済処理総額は 1 兆ドル以上に達し、ユーザー数は急成長中のスタートアップから巨大企業まで数百万にも上ります。本日発表された機能は、これらのユーザー企業の成長を加速することに重点を置いています。

「弊社の使命は、インターネットの GDP を拡大することです。弊社の戦略は、世界中の最先端かつ最も革新的な企業のニーズを注意深く聞くことです。今年 Stripe は、弊社の規模を基に、ユーザーの皆様が、ますます複雑化する決済の状況に対処し、AI を活用して成長するのを支援するのにうってつけの立場にあります。また、Stripe のモジュール性を高めて、企業の皆様が自社にとって最も有用な形で Stripe を部分的に利用できるようにしていきます」と、Stripe の共同創業者兼 CEO である Patrick Collison は語っています。

決済ページに AI を活用
Stripe の決済フローを最適化するプロダクトは、OpenAI、Slack、River Island などの企業が、各利用者に表示する決済手段を判断するために AI を活用することで効率的な決済フローを構築できるようにしました。Stripe は過去数カ月で、決済フローを最適化するプロダクトに対応している決済手段の数を 50 から 100 以上へと倍増。Amazon Pay、Revolut Pay、Swish、Twint、Zip にも対応しました。本日からは、ノーコードで決済手段の A/B テストを実行することもできるようになりました。これは、業界初の取り組みであり、Stripe でのみ利用可能です。

最近の分析では、Stripe の決済フローを最適化するプロダクトに移行した企業は、売上が平均 11.9% 増加。購入検討中のユーザーが、実際に購入する比率が高まったためです。

AI を活用して不正利用を防止
オンラインの不正行為はインターネット全体で増加し続けており、2023 年単独では 11% の増加です。一方、不正防止に Stripe Radar を利用している企業は、2023 年に不審請求の申請率が 10% 減っています。

本日、Stripe は Radar アシスタントをはじめ、不正利用対策に AI を活用する機能をリリース。設定したい新たな不正利用ルールを、自然言語のプロンプトを使用して記述できます。それを基に、Radar アシスタントがルールのドラフトを作成します。過去の支払いに対してそのルールをテストすることで、偽陽性率を高めずに不正利用をブロックして、売上を増大できるかを確認できます。

「Stripe はペイメントプロバイダーであると同時にデータプラットフォームだと考えています。Stripe のデータのおかげで、より正確に不正を防止できるようになりました」と、Urban Outfitters、Anthropologie、Free People、Nuuly などのグローバルコンシューマーブランドを運営している URBN の CTO である Dave Hayne 氏は話しています。

Stripe Connect に対する過去最大規模のアップグレード
Shopify などのソフトウェアプラットフォームは Stripe Connect を利用してオンライン決済と埋込型決済サービスを実現。これにより、Shopify で運営している企業は、Shopify アカウントから直接、Payments、Treasury などの Stripe プロダウトにアクセスできます。

本日付けで Stripe は Connect に対する過去最大規模のアップグレードを発表。決済用の 10 種類のコンポーネントを含め、埋め込みコンポーネントの数が 17 になりました。これらの埋め込みコンポーネントを利用すると、プラットフォームのウェブサイトに、全機能を装備した金融サービスを簡単に実装できます。たとえば、Stripe Capital 埋め込みコンポーネントを利用すると、事前に構築された UI をサイトにドロップすることで、対象顧客にすぐにローンの提供を開始できます。これらのコンポーネントはすべて、Stripe を活用しています。

本日付けの Connect のアップグレードにより、企業がどのケイパビリティを自社で所有し、どれを Stripe に委ねるかを、より細かく選択することもできるようになりました。この選択は、企業の成長に合わせて変えることもできます。

「Stripe を利用して当社の決済プロダクトを構築することで、利用者のユーザー体験の向上、解約率の低下、採用率の向上につながっています」と、Connect を利用してオンライン販売と対面販売の両方を可能にしている Lightspeed の CMO の Kady Srinivasan 氏は話しています。

複雑な売上モデルを活用
インターネットのおかげで収入を得る方法が増えましたが、多くの種類の売上モデルを運営するのは簡単ではありません。Stripe の収益・財務処理の自動化 (Stripe Billing、Stripe Tax、Stripe Sigma、その他を含む) は、ユーザーが売上のライフサイクルを管理するのを支援します。Anthropic、Cloudflare、Atlassian、GitHub、Figma、Duolingo をはじめ、30 万社以上がこのプロダクトを利用しています。

Stripe は本日、従量課金の完全サポートなど、収益・財務処理の自動化プロダクトに対する 12 以上のアップグレードを発表。製品やサービスの使用量を Stripe 内で追跡し、それを利用者への正確な請求に変換できるようになりました。たとえば、生成 AI の企業はクエリー単位で利用者に請求できるようになり、売上とコンピューティングコストをより厳密に対応付けることができます。

Stripe は、Stripe Tax が 57 カ国に拡張されたことも発表。アメリカの納税管轄区域での自動登録と申告にも、間もなく対応する予定です。

「事業の拡大については Stripe に頼っているため、社内は革新と利用者へのサービス提供に専念できます。Claude Pro についてはサブスクリプションの管理に Stripe Billing を使用し、当社の API については Stripe Invoicing を利用して、売掛金の自動化、支払いの回収、取引の照合を行っています。Anthropic と利用者双方の操作性が改善されました」と、Anthropic の共同創業者兼社長の Daniela Amodei 氏は言います。

Stripe プロダクトを他のペイメントプロバイダーで利用可能に
これまで、Stripe はオール・オア・ナッシングの提案でした。そのため、Stripe プロダクトの大部分を利用するためには、Stripe を利用して決済を処理する必要がありました。

本日付けで Stripe は、決済フローを最適化するプロダクト、Stripe Billing、Stripe Radar の 3 つについて、他のペイメントプロバイダーを利用して決済を処理している企業も利用できるようになると発表。この 3 つは最も利用されているプロダクトです。この方針変更の影響を特に受けるのは、これまで、他の長期契約に違反することなく、Stripe プロダクトを利用することができなかった大企業です。

「本日付けで、Stripe のまさに基幹部分である決済処理にモジュール化を拡張します。今後は、複数のプロセッサーを運用する際の複雑さの管理面を支援するのが、弊社の大きな投資領域になります」(Stripe のプロダクト/ビジネス部門責任者 Will Gaybrick)。

今回のリリースは、Stripe の相互運用性を高め、パートナーのエコシステムをさらに広げるための、より大きな取り組みの一環となるものです。Stripe は、以下のとおり、パートナーが Stripe のケイパビリティを拡張するための新たな方法も発表しました。

  • Stripe App Marketplace のアプリ数を 70 から 150 へと 2 倍以上の増加。Salesforce、Netsuite、Adobe のアプリも含まれます。
  • Stripe Terminal ハードウェアと Oracle OPERA、Teamwork Commerce、Erply、Mercaux、Tulip の新たなと連携。
  • アメリカン・エキスプレスと新たなパートナーシップを締結。Stripe の Enhanced Issuer Network の一部を構成するカード発行会社のグループに加わりました。

発表について、詳細は Stripe ブログをご覧ください。