課題

タップするだけで配車サービスを呼べる世界で、GroundScope は出張客に手厚く配慮して頭角を現しています。利用者はキャッシュレスや入念な審査に合格したドライバーによる安全性と利便性の恩恵を得られるだけでなく、24 時間体制のサポートチームに何でも質問できます。GroundScope がさまざまなことに丸ごと対応するおまかせサービスの中で重要な役割を果たしているのが、エンドツーエンドの予約プラットフォームです。しかし、2018 年にパフォーマンスの問題が発生したため、GroundScope は利用者が期待する利便性を今後も提供していけるように、今こそ全面的に再構築するタイミングだと判断しました。以前のプラットフォームでは効率の悪いレガシーの決済システムを利用しており、速度が遅くユーザーに面倒な手間もかかっていたうえ、最新のソフトウェアと連携させることも難しい状況でした。さらに、利用者のクレジットカードデータやそれに伴う複雑な事務処理が GroundScope の負担にもなっていました。GroundScope は効率がよく安全で費用対効果の高い決済サービスこそ、新しい予約プラットフォームを成功させる鍵だと確信していました。

解決策

GroundScope がプラットフォームをゼロから再構築するためにソフトウェアエンジニアリングパートナーを探していたところ、DataArt の専門知識のレベルの高さと、旅行・運輸業界向けソリューションを構築した豊富な経験を持っていることに好印象を持ちました。DataArt は新しいプラットフォームに簡単に導入できる効率のよいプラットフォームの重要性を理解しており、接続が簡単で機能も豊富な Stripe をおすすめとして提案しました。

DataArt の力を借りて、GroundScope は Stripe Payments と Stripe Checkout を新しい予約プラットフォームに導入しました。そうしたことで、利用者が信頼して利用できる、使いやすい最新の決済システムが実現しました。また、利用者への手厚い配慮を誇りにしている企業は高いレベルのデータセキュリティも備えていることを利用者は期待しています。Stripe の決済システムには包括的なセキュリティツールとセキュリティ手法も組み込まれているため、GroundScope はその期待されるレベルのデータセキュリティを実現できました。

結果

PCI に準拠したセキュアな決済機能によって GroundScope の法令遵守対応コストを 50% 削減

Groundscope が以前に利用していた決済代行業者では、決済トークン化機能を実現できず、利用者のクレジットカード情報に対する責任はすべて GroundScope が負っていました。それがセキュリティ上の負担になっていただけでなく、PCI DSS 準拠対応に多くの時間を割かなくてはいけない原因でもありました。Stripe はセキュアな決済トークン化機能を備えているため、現在は Stripe が GroundScope のすべての利用者データを処理しており、法令遵守対応の作業も丸ごと担当しています。そうすることで GroundScope の法令遵守対応コストが 50% 削減され、中核となるソリューションの構築に投資するゆとりができました。

GroundScope の CFO を務める Russell Jackson 氏は次のように述べています。「小規模企業にとって、PCI 準拠の状態を完全なレベルで維持するのはとても大変な作業です。Stripe を新しいプラットフォームの中心にしたメリットは計り知れません。大げさに言っているわけではありません。作業にかかる余分な時間、維持費が削減され、リスクも軽減できました。データが安全に保護されているので、夜はぐっすり眠れます」

Checkout に標準装備されている機能のおかげで規制対応にかかる時間と労力を削減

決済関連の規制は絶えず変化しており、遅れずに対応するのは大変です。2021 年に強力な顧客認証が義務付けられたため、GroundScope は各決済を認証する新機能を構築しなければならないのではないかと心配していました。

Jackson 氏は次のように述べています。「そう聞いたときは心がとても沈みました。以前に利用していた決済代行業者でそれを実現しようとするととても大変だったからです。でも実際は簡単でした。オンライン決済ウィンドウをすでに実装していたので、システムを何も改造する必要がありませんでした。Stripe が作業を代わりにしてくれたので、面倒なことから解放されました。とてもありがたいことでした」

Stripe Checkout の構築済みのページを利用したため、新しい認証プロセスに手間なくスムーズに移行できました。GroundScope の利用者からは、Checkout のスピードや使いやすさを評価する声も寄せられており、GroundScope は配車サービスアプリのアクセシビリティの点で他社を凌駕し続けることができています。

詳細なレポートと柔軟なダッシュボードで実用的なインサイトを入手

GroundScope のチームは Stripe のレポートとダッシュボードの恩恵も得ています。Jackson 氏は、これまで利用していた決済代行業者とは「雲泥の差」だと表現しています。

DataArt でエンゲージメントマネージャーを務める Dmitry Aleshin 氏は次のように述べています。「Stripe ダッシュボードのレポートのレベルは圧倒的です。すべてのプロセスを隅々まで把握できるので、情報に基づいて適切な判断を下せます。これは、請求や顧客対応では特に重要です」

この機能は Stripe Payments に標準装備されている機能であるため、GroundScope は費用をかけて自社ポータルに同様の機能を開発する必要はありません。そのため、その分の費用を、中核となるサービスの開発に投資できるようになりました。

信頼性が向上し、ダウンタイムがゼロに

GroundScope は Stripe の信頼性にも感銘を受けています。以前の決済システムではダウンタイムがよく発生していて不便でした。年に 2、3 回は 24 時間以上クレジットカードを処理できない事態が起こっていたため、失敗した取引が積み残り、財務チームが手動で再送信しなくてはならず、何日も時間が無駄になっていました。Stripe を導入してからは、ダウンタイムは一切発生していません。財務チームは時間を有効に活用でき、事業開発に専念できています。

新たに 6 種類の現地通貨に対応してグローバル展開を促進

GroundScope にとってカスタマーサービスはとても重要なものです。そのため、新市場に参入する際には、サービスの利便性をできる限り向上させるために、利用者に現地通貨で請求できる機能が重要になります。以前は、新しい通貨に対応するたびに手動で調整作業をたくさん行わなければならず、効果的に機能しているか確認するテストを実施する時間もかかっていたので大変だったため、4 種類の通貨でしか請求できないという制約がありました。

Stripe Payments には新たな通貨への対応プロセスをシンプルにするツールが標準装備されているため、今ではすぐに簡単に対応できます。現在、GroundScope は 10 種類の通貨で請求できるようになり、利用者が為替レートや為替手数料を支払わなくて済むため、継続的なコスト削減に役立っているだけでなく、GroundScope の手数料も競争力のある価格を維持できています。

Jackson 氏は次のように述べています。「利用者の現地通貨で請求できるのは夢のようです。利用者に寄り添うことができますし、地域に密着していると感じてもらえることで信用度も高まります。当社は多国籍企業なので、事業を拡大して新たな国に参入するときに Stripe で新たな通貨を導入できることが本当に役立ちます」

決済にかかる時間を 60% 短縮

GroundScope がどの通貨で請求しても、Stripe の支払い条件の期間はスピード感があり、決済はわずか 3 ～ 4 営業日で完了します (以前のシステムでは 10 日で、それより短くなりました)。その資金を GroundScope のビジネスに効率よく再投資できるようになりました。

GroundScope は事業拡大に伴い、GroundScope に申請しなくても誰でも自分で直接 GroundScope アカウントを開設できる新機能をリリースする準備をしています。Stripe Radar を利用しているため、さらに多くの利用者を対象にビジネスを展開する自信を持てました。配車サービスではクレジットカードの不正利用のリスクが付きものですが、Radar がそのような増大するリスクに対応してくれるからです。これも、Stripe の機能で GroundScope のチームの業務が楽になった事例の 1 つであり、チームは「ビジネスを構築する」「利用者に手厚い卓越した配慮を提供する」という本当に重要なことに集中できるようになりました。

パートナーについて

DataArt は世界的なソフトウェアエンジニアリング企業であり、ユニークな人間的アプローチで課題解決を図っています。25 年以上の実績を持ち、技術評価からソリューションの設計と構築まで、ソフトウェア開発に関する総合的なコンサルティングサービスを提供しています。