会話型コマースとの対話が有益な理由

Vonage プラットフォームは、ブランドが会話を売上につなげられるように支援しています。そのきっかけは 2021 年、Chirag Kotak 氏と Yash Kotak 氏の兄弟が創業し、AI を活用した会話型コマースプラットフォームである Jumper.ai を買収したことでした。Jumper.ai は Vonage Conversational Commerce として再ブランド化され、現在は世界中のブランドと連携し、消費者が好む会話ツールを使用して、購入プロセス全体を通して消費者と関わりながら、長期的な関係を育んでいます。

Jumper.ai の共同創業者で Vonage の製品管理担当シニアディレクターを務める Yash Kotak 氏と、同じく Jumper.ai 共同創業者で Vonage のビジネス開発担当シニアディレクターを務める Chirag Kotak 氏に、E コマースマーケットプレイスの将来や、Omnyfy が Stripe との提携を通じて幅広い実現技術をどのように提供しようとしているのかについて、お話を伺いました。

使用製品

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アジア太平洋
スタートアップ

現在 Vonage の一翼を担う Jumper.ai を 2017 年に創業した経緯をお聞かせください。

Yash 氏: 2016 年まで、さまざまなブランドのウェブサイト構築を引き受ける開発会社を経営していました。その頃から、オンラインでのカスタマージャーニーや、各ブランドがソーシャルメディア戦略の成果をどのように評価しているのかについて意識するようになりました。「いいね!」やシェア、コメントの数、クリックからのウェブサイト訪問数が目標や成果指標として使われていましたが、どれも売上増につなげることは簡単でなく、具体的な ROI の把握は困難でした。

各ブランドは、ユーザーをソーシャルメディアからウェブサイトに誘導し、購買につなげようとしますが、このプロセスには大きな取りこぼしがありました。当社は、このプロセスを加速させ、シンプルにできると思いました。そこで、ソーシャルメディア上の潜在顧客をその場で売上につなげる方法を検討しました。気に入ったものがあれば、その場ですぐに購入できるような仕組みです。これが Jumper.ai の設立背景です。ブランドの売上を「ジャンプ」させたいというのが、社名の由来です。

Chirag 氏: ソーシャルメディアのプラットフォームが成熟するにつれ、企業と消費者の関わり方には変化が出てきました。ブランドの投稿などに対して、「プライベートメッセージをください」と返信する消費者が現れるようになったのです。ソーシャルメディアという空間で、ブランドと双方向コミュニケーションを取りたいという消費者の欲求の表れです。そこで、今までは小売店や現場の販売員を通してオフラインで行われていた会話を、消費者が長時間過ごすオンラインの世界に持ち込みたいと考えました。会話が生まれることで、ブランドは潜在顧客と接点を持つことができ、新たな販売促進につなげることができます。

サービスを提供している企業について教えてください。

Chirag 氏: 主に、消費者に直接販売している、もしくは提携先を通して消費者に販売している大企業にサービスを提供しています。会話型コマースを牽引している業界がいくつかあります。具体的には、美容、パーソナルケア、日用消費財のブランドや、シンガポールの交通系決済カード EZ-Link のような多目的サービスなどです。

ただ、会話型コマースの本来の素晴らしさは、ほぼすべての業界に適用できる点です。顧客を抱える事業であれば、B2B であれ B2C であれ、カスタマージャーニーを変えるというメリットを享受できます。たとえば、美容院やサービス提供に重きを置いた企業では、その場で直接売上を生み出すことも、約束を取り付けて後から売上につなげることも可能です。

シンガポールの企業は、WhatsApp で顧客から直接決済を受け付けられるようになりました。このことは、企業と顧客のコミュニケーションや関係性構築にどのような影響をもたらしていますか。

Yash 氏: 私たちのビジネスや取引先のブランドにとって、WhatsApp は大きな可能性を秘めた存在です。東南アジアを含む世界中の多くの国で、WhatsApp が生活やビジネスに使われています。とりわけシンガポールに関しては、WhatsApp を使った企業とのやり取りがすっかり定着しています。

WhatsApp は企業と消費者が本当の意味でつながる機会を提供しています。シンガポールでは、適切かつ有益である限りは、消費者はパーソナルスペースとされる空間に企業が入ってくることに寛容です。

消費者はあるブランドや製品を検討している際に気になった点について、WhatsApp を使ってすぐに回答を得ることができます。カスタマーサービス担当者や販売員が WhatsApp を使ってこうした潜在顧客に対応するようになれば、同時に複数の顧客とのやり取りが可能になり、ブランドにとって大幅な効率化が実現します。電話による個別対応の代わりに、WhatsApp なら同時に 8 人の顧客に対応できます。

Chirag 氏: ある世界的な家電・電子機器ブランドが、シンガポールでいち早く WhatsApp を利用した販売サービスを導入しました。その企業は、顧客との交流やつながりを深め、かつ、ファーストパーティーデータを活用して新商品や限定キャンペーンの情報をお客様に提供できるような、効果的な方法を模索していました。WhatsApp チャットで製品の詳しい情報を受け取ったり、質問をしたりした後、そのままチャット内で購入できるようになったことで、売上はたちまち急増しました。この例からは、会話型コマースがシンガポールに限らず、世界中の市場で成果を生み出せる可能性があることが分かります。

貴社のサービスにとって優れた決済ソリューションはどの程度重要ですか。

Yash 氏: WhatsApp 内での購入機能を提供するうえで、Stripe は中心的な役割を果たしてきました。技術面はもちろんのこと、信頼性の高い Stripe なら消費者は安心して取引できます。そして何よりも、当社のサービスは Stripe のシームレスで安全な決済システムのおかげで機能しており、リピート客の獲得を実現しています。

会話型コマースを活用する企業にとって、人間ならではの信頼性と自動化をどうしたら適切に両立できると考えていますか。

Yash 氏: 高額商品を購入する際には、人間味のある接客が必ず必要だと思いますが、食料品のような低価格商品では、それほど重要ではないかもしれません。価格が高くなると、消費者は誰かと会話したり、納得いくまで相談したくなるものです。

今のところ、AI は温かみのあるサービスを提供できていません。いずれは可能になるかもしれませんが、まだそこには至っていません。そのため、誠意のこもった会話をし、高い価値を提供するという点において人間は依然として重要な役割を果たしています。カスタマーサービスの担当者は、一連のカスタマージャーニーの中で、顧客の問い合わせに答えるだけでなく、販売機会を創出する営業担当者としての役割も果たせるようになりました。

Chirag 氏: 自動化に対して企業は多大な期待を抱いています。しかし、重要なのはそうした優れた技術を適切な用途に活用することです。当分の間、会話に関しては人間が重要な役割を果たし続けると思います。

会話型コマースの今後の展望と、カスタマージャーニー全体における役割についてどのようにお考えですか。

Yash 氏: 企業と消費者間の会話は大幅に増加しましたが、決済を行い、取引を完了させる機能が欠けていました。Stripe の協力により、当社では WhatsApp を含むプラットフォーム内で売買取引まで完了できる会話型コマースを、シームレスかつ安全に実現できるようになりました。B2C のみならず、B2B 市場でも大きく成長すると思います。B2B 企業では、販売代理店もしくは営業担当者が顧客とやり取りをし、売上を作り出しています。そうしたビジネスモデルにとって、最も利用頻度が高いプラットフォーム内で交わされている会話に売買取引機能を導入しない手はないと思います。

Chirag 氏: ユーザーはいろいろな取引を完了させるために、自分のスマートフォンに数えきれないほどのアプリをインストールすることは避けたいと考えています。1 つのアプリで企業と連絡を取ったり、取引を行ったりできるなら、わざわざ複数の企業アプリを行き来したい人はいないでしょう。今後は、あらゆる規模の企業や業界に大きな可能性が生まれると思います。潜在顧客がすでに利用している空間で、潜在顧客とコミュニケーションを取り、売上につなげることができれば、非常に大きな可能性が見えてきます。

Vonage の長期計画において、Stripe はどのような役割を果たせるのでしょうか。

Yash 氏: 2017 年当時、私たちは連携プロセスがシンプルで、世界各国に対応した信頼できる決済パートナーを探していました。Stripe は明らかに抜きん出た存在でしたし、今も当社にとって最良の選択です。柔軟性と革新性において、Stripe は常に卓越しています。
Stripe プロダクトは世界中のあらゆる形態や規模の企業との連携・対応が可能なため、当社にとっては理想的なパートナーです。このパートナーシップは今後さらに強固なものになり、目覚ましい成果をもたらすでしょう。

Vonage と Stripe を活用して、会話を売上に転換する方法

Vonage が提供する会話型コマースの機能、または Vonage チームによる無料相談の予約に関し、詳細は www.vonage.com をご確認ください。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます