Stripe、AlipayとWeChat Payと新たなパートナーシップを締結 10 億人を超える中国市場の消費者へのアクセスが可能に

本日、Stripe は Alipay と WeChat Pay との新しいグローバルパートナーシップを発表しました。これにより、世界中のオンライン事業者が 10 億人を超える中国市場の消費者へとアクセスできるようになります。

本日より Stripe の導入企業は、数回クリックするだけで Alipay と WeChat Pay による支払いに対応することができるようになります。一定の基準を満たしている企業は、追加の開発作業や長期にわたる審査承認プロセスなしに、ダッシュボードから Alipay と WeChat Pay の両方を有効にできます。さらに、Alipay インテグレーションは、ワンタイム決済と定期決済の両方に対応し、SaaS およびサブスクリプションモデルなど複雑なサービス形態での Alipay 決済の取り扱いを可能にします。

クレジットカードによるオンライン購入は中国においてほんの一部です。国外企業の大半は、同国の消費者が好む Alipay や WeChat Pay での決済手段に対応していないため、世界最大の消費者市場から切り離されています。Alipay、WeChat Pay との提携により、日本の Stripe 導入企業は中国の消費者を多く受け入れることができるようになります。また、訪日外国人の一時的なインバウンド需要の取り込みだけでなく、帰国後のリピート購入比率の上昇にも繋げられます。

中国において海外の製品やサービスに対する消費者の需要は高まっており、全 EC 利用者の半数以上が、2020 年までに海外のサイトや第三者を通じて買い物をすると見込まれています。これは、中国の人口の 4 分の 1 を占めます。モバイルでの取引は中国の電子商取引の 71% を占め、2016 年だけで 3760 億ドルの売上を記録しました。Alipay と WeChat Pay は、市場シェアの 92% と 10 億人以上のユーザー数を抱えており、中国におけるモバイルウォレットのエコシステムを支配しています。

経済産業省の発表によると、2016 年の中国の越境 EC の総市場規模は約2.2 兆円でした。このうち、日本からの購買規模は約 1.0 兆円で、前年比 30.3% 増となっています。

本日より世界中の Stripe ユーザーは、Alipay のワンタイム決済および定期決済、WeChat Pay は招待制ベータ版でのサポートも利用可能となります。

これらの新しいパートナーシップの発表に続き、本日 Stripe は香港で正式にローンチしました。本日より、香港のローカル企業 (日本企業の香港支社を含む) は Stripe を利用できるようになります。

Stripe の社長兼共同創業者であるジョン・コリソン

「Stripe は、インターネット経済における統一的な基盤の構築を目指しています。今回、Alipay との既存のパートナーシップを深めると共に、WeChat Pay と新たなパートナーシップを開始しました。これにより、かつては容易に入り込めなかった中国市場に、同国の消費者が好む方法でアクセスできるようになります」と Stripe の社長兼共同創業者であるジョン・コリソンは述べています。
「Stripe は、世界のあらゆる地域のより多くの企業に対して、現代経済で成功するために必要とするツールと基盤を提供することに注力しています」

Alipay for North America の President である Souheil Badran 氏

「グローバルなキャッシュレス社会を目指し、Alipay は中国の国境をはるかに越え、同国の消費者や旅行者にとって、デジタルウォレットを起点としたグローバルな生活習慣の実現に向けた進化を遂げてきました。Stripe とのパートナーシップを強化し、海外志向の強い中国の消費者と世界で数十万に上る Stripe の導入企業とを結びつけることができ、大変嬉しく思っています」