Stripe、Stripe Issuing 向けに支払いカードプログラムを開始

  • この新しい支払いカードプログラムは、フィンテックのスタートアップ企業やプラットフォームが多様なクレジットオプションを備えた経費用カードを容易に提供できるようにするものです。
  • この新しい支払いカードプログラムは Stripe Issuing 上で運営されます。Stripe Issuing では、これまでに 1 億枚を超えるカードを作成しており、1 日に 50 万件の取引に対応しています。

サンフランシスコ — 本日、企業向けの金融インフラプラットフォームである Stripe は、法人専用カード発行製品として Stripe Issuing の新しい支払いカード発行サービスを発表しました。支払いカードを追加することで、フィンテック企業やプラットフォームは、バーチャルカードや物理カードでの支払いカードの作成と発行が可能になり、顧客は口座の残額を超えて信用取引を行うことができます。これにより、プラットフォームは新たな収益ストリームを創出し、顧客に新しい金融サービスを提供できます。

Stripe で BaaS 製品責任者を務める Denise Ho は次のように述べています。「中小企業は、創業間もない時期であろうと、拡大を模索しているとしても、資金調達の可能性が大きな差を生む可能性があります。Stripe の新しい支払いカードを活用することで、フィンテック企業や SaaS プラットフォームは、信頼性の高い信用取引の手段を取引先の多くの中小企業に提供できるのです」

2018 年のサービス開始以降、アメリカ、イギリス、EU のプラットフォームとフィンテック企業が Stripe Issuing を利用し、1 億枚を超えるカードを作成しています。これまで、Stripe が発行したカードは、すでに口座に存在する資金のみを使用できました。今回、支払いカードの機能拡張により、プラットフォームはこれまでのユーザーに信用取引機能を提供できます。カード保有者は各社の与信限度内で支払いを行い、毎月末に未払い額を返済できます。

Stripe Issuing を用いた支払いカードプログラムの構築

最近の調査によると、中小企業の 77% が資金調達の利用に関する懸念を抱いていると回答しています。ソフトウェアプラットフォームは、資金調達の手段を提供することで、利用者の成長の加速を支援します。支払いカードプログラムを追加することにより、また、プラットフォームも、より深く、収益性の高い関係を顧客と築くことができます。しかし、何もない状態から信用供与を始めるのは困難を伴います。返済の回収、融資に関するコンプライアンスへの対応、ライセンス要件への対応などが求められます。

Stripe Issuing の支払いカードプログラムでは、追加対応不要でこれらの問題に対処できるため、プラットフォームはわずかな運用コストだけで信用機能をすばやく提供できます。Stripe Issuing は、資金フロー、ネットワーク接続、印字、Integration API など、支払いカードプログラムの中核となる構成要素を提供するほか、必要なコンプライアンス、銀行提携、帳簿作成のすべてを効率化します。

Ramp でパートナーシップ担当バイスプレジデントを務める Michael Cohen 氏は次のように述べています。「支払いカードプログラムの構築は困難を伴う作業です。Stripe は、当社のプログラムの計画と立ち上げの迅速化に多大な貢献をしてくれました。コンプライアンスを優先した設計で、Ramp の要望に合わせて拡張できると確信をもっています」

企業は、週ごと、月ごと、所定の日付といった多様な返済オプションなど、与信限度や支払いスケジュールを個別に設定できます。利用者からの返済の回収には、Invoicing決済 といったノーコードの埋め込み可能オプションなど、Stripe の製品スイートを利用できます。

支払いカードプログラムでは、プラットフォーム向けに柔軟な資金供給オプションも用意しています。カードを使用して購入を行うと、その取引額の資金提供が必要になります。ほとんどの支払いカードプログラムでは、カードを提供するプラットフォームが取引額を即時に負担する必要があるため、多額の残高を保持しなければならなくなります。一方、Stripe Issuing では、Stripe への送金が取引の売上処理日の後でかまわないため、プラットフォームは必要な予備金が減り、資金を他の用途に回すことができます。

すでに RampEmburseKaratCoast は支払いカードプログラムを利用しています。このプログラムはアメリカでベータとして提供されており、今後は EU やイギリスにも拡大していく予定です。ご希望の場合はこちら から待機リストにご登録いただけます。