課題
ヤマップは、日常と登山との環境を繰り返し楽しむユーザのライフスタイルに寄り添うため、各種サービスや体験をオンライン・オフライン含めて設計、提供しています。2024年5月に販売を開始した「YAMAPアウトドア保険」は、YAMAPプラットフォームに蓄積されたビッグデータを活用するために、グループ会社として損害保険会社を設立。その代理店として、「山歩(さんぽ)保険」と「外あそびレジャー保険」という2種類の登山保険を販売しています。さらに、地方創生による自治体向け事業の一環として、新潟県妙高市と連携し、登山保険付き入域料徴収サービスを開始しました。
様々なサービスを展開するに伴い、顧客が決済を行う場面が増えていきます。妙高市との取り組みでは、徴収した入域料は妙高市へ、登山保険料は保険会社へそれぞれ分けて送金する必要があり、効率的かつ確実に対応する仕組みが求められていました。
ソリューション
将来を見据えて決済の効率化を考えていたタイミングで出会ったのが、Stripeです。
「話を聞いて、これは便利だとすぐに移行を決めました。オンラインストアはプラットフォーム側の制約があり導入が難しいのですが、移行が容易なところからStripeへと切り替えています」(株式会社ヤマップ 樋口 浩平氏)
YAMAPプレミアム(年割プラン・月額プラン)はサブスクリプション型の課金を管理できるStripe Billing、YAMAPアウトドア保険ではStripe Payments、新潟県妙高市と連携した登山保険付き入域料ではStripe Connect、と用途にあわせて使い分けています。登山保険付き入域料は、YAMAPアプリで決済した金額のうち、入域料については妙高市へ送金する必要があります。これらの処理も、Stripe Connectでスムーズに実現できました。開発にあたっても、ドキュメントが網羅的に用意されており、使い方のガイドもわかりやすく、問題なく実装できたと言います。
「エンジニアからもAPI仕様がわかりやすく、細かな情報まで取得できるのでプログラム連携しやすかったと聞いています。もしこの仕組みがなければ、支払い部分のシステム開発には1ヶ月近くかかる見込みでしたが、Stripe Connectの活用により、工程を約1週間に短縮。スピーディなリリースを実現することができました。」(株式会社ヤマップ 樋口 浩平氏)
結果
Stripe 導入後、支払い成功率は大きく向上し、95%と高い水準を維持しています。また、YAMAPプレミアム申し込み時も、同一画面内で決済を完結できるようになりました。
ダッシュボードも見やすく、バックオフィス部門で参照しています。決済や返金状況の履歴が細かく確認できるため、特に、カスタマーサポート業務での効率化を実感しています。今後はキャンペーンなどの個別プロモーションにあわせた柔軟な価格設定なども行っていく方針だといいます。
「将来的には、すべての決済をStripe に一元化する方向で考えています。決済情報が集約されれば、プロモーションの幅も広がります。複数のサービスを利用しているロイヤルカスタマー向けのキャンペーンなども展開したいです」(株式会社ヤマップ 樋口 浩平氏)
柔軟な決済を実現したことで、ユーザーに寄り添った新しいサービスにも挑戦しやすくなりました。