課題

Lynk & Co では、EU の第 2 次決済サービス指令 (PSD2) に確実に準拠して支払い体験を改善するため、新たなペイメントプロバイダーを探していました。煩わしさのない支払い体験の構築を最優先することで、二輪車や自動車を利用しようとする人をより効率的に購入完了に導くことができていました。

Lynk & Co の事業構造には、月極めのサブスクリプション、カーシェアリングのマーケットプレイス、金額が大きい 1 回限りの車両購入、サービスの販売という 4 種類のモデルがあります。いずれも必然的に金額や頻度がさまざまに異なる支払いが発生します。そのため、法令遵守の要件に準拠すると同時に、エコシステム全体で容易に決済を処理できるパートナーが必要になっていました。

解決策

綿密な RFP プロセスによってペイメントプロバイダーを評価したところ、Lynk & Co の意欲的な成長構想を支える機能が最も充実しているのは Stripe であると結論付けられました。決済や実装に関する自社の専門知識との連携を導き、促進する存在として Lynk & Co は Stripe プロフェッショナルサービスを選びました。両社のチームは 7 カ月にわたる機能の実装プロジェクトで連携し、Stripe が導入された PSD2 準拠の決済プラットフォームを完成させました。

Stripe Connect で煩わしさのない決済を実現

ビジネスモデルに関して Lynk & Co が重要な信条としているのは、ドライバーと貸し手のどちらにとってもシームレスな決済機能をはじめ、自動車を気軽に利用できるようにすることです。Stripe プロフェッショナルサービスとの緊密な連携によって Stripe Connect を導入しました。これにより、決済の処理や、売り手とサービスプロバイダーへの入金をプラットフォームとマーケットプレイスで実施できるようになりました。

Stripe Connect の導入によって、カーシェアリングの利用者が契約と銀行情報の登録を完了し、カーシェアリングをすぐに利用するまでのアカウント登録をスピーディーかつ簡単に提供できるようになり、Lynk & Co の強みであるカーシェアリングサービスの強化を果たせました。カーシェアリングの利用者は簡単な手順で取引を追跡し、Stripe から提供されるデータを活用できます。顧客確認 (KYC) の確認作業は Stripe によって処理されるため、プロセスの所要時間が短くなり、成長率の増大に寄与しています。

Stripe の専門知識とガイダンスを活用して PSD2 準拠のアーキテクチャーを構築

PSD2 準拠の期限に合わせて取り組みを進めるため、技術ディスカッションに早期から参加していた Stripe プロフェッショナルサービスから、PSD2 準拠の期限に対応するための選択肢がいくつか提案されました。Lynk & Co の 3 つのチームからなる 50 人以上の関係者が足並みを揃えるため、Stripe プロフェッショナルサービスのチームが導入ガイドを作成してくれたことで、プロジェクトの全体的な方向付けが促され、プロジェクトは順調に進行しました。

導入プロセスの全体にわたって Stripe プロフェッショナルサービスからガイダンスと専門知識が提供され、決済に関する根本的なベストプラクティスを確実に遵守する形でアーキテクチャー全体を構築できました。PSD2 準拠の期限はきわめてタイトであったため、プロフェッショナルサービスの支援を受けて、最適化と規制適合を果たせる支払い体験のリリースに向け、最重要となる機能に優先的に取り組みました。また、リリース後まで実装を延期しても問題のない機能についても助言を得られました。

リリースに向けた準備では、Lynk & Co の既存のエコシステム内で顧客とカード情報の移行を進めるためのフローが両社のチームによって確立され、顧客は、再登録を行うことなくシームレスにプラットフォームを引き続き利用できました。

結果

Lynk & Co のカーシェアリングサービスは、進出している 7 つの市場すべてで 1 日のうちにリリースされました。リリースから 6 カ月間で、車両レンタル利用者、カーシェアリング利用者、Lynk & Co の強みであるカーシェアリングマーケットプレイスの予約件数が増加し、プラットフォーム全体で大幅な成長を果たせました。

Stripe をパートナーとしたことで、Lynk & Co の組織全体にわたって決済サービスのわかりやすさが向上しました。チームは Stripe を直接利用し、Stripe ダッシュボードで顧客アカウントやドライバーアカウントの状況を明確に把握できるため、業務のプロセスが簡潔になっています。