ネットワークトークンのメリットについて

ネットワークトークンは、カードと加盟店のペアに固有の支払い認証情報であり、カードのプライマリーアカウント番号 (PAN) の代わりに使用されます。

  1. はじめに
  2. トークン化とは?
  3. ネットワークトークンとは?
  4. Stripe でネットワークトークンを使用するメリット
    1. 構築済みのトークン管理
    2. オーソリ率の向上
    3. コストの低減
    4. 最適化されたトークン化戦略
  5. ネットワークトークンに対する Stripe のアプローチ

企業は、コンバージョンの最大化と顧客体験の向上を実現する安全な支払い機能を求めています。これらの要望に応えるのが Stripe のネットワークトークンです。ネットワークトークンはカード支払の新しい処理方法であり、オーソリ成功率を高めながら、顧客の支払いデータの保護を強化します。これにより、シームレスな顧客体験が実現し、支払いコストの削減にもつながります。

トークン化とは?

すべてのクレジットカードやデビットカードには、15 桁または 16 桁のプライマリーアカウント番号 (PAN) が記載されています。カードの PAN はビジネス間で広く利用され、オンラインでの取引が円滑になります。しかしこの理由から、PAN は不正購入の目的で悪用されやすく、消費者にはカード盗難のリスクが生まれ、企業にはデータ侵害のリスクが生まれます。Stripe ではトークン化を使用しています。トークン化によって、機密性の高い PAN 情報が Stripe トークンに置き換えられます。Stripe トークンとは、カードを収集した企業のみが使用できる機密ではない文字列です。これにより、企業は PCI への準拠性を維持しながら、データ侵害のリスクを軽減できます。トークンが盗まれた場合でも不正使用者がそのトークンを利用できないためです。

ネットワークトークンとは?

ネットワークトークンは、オンライン購入の際に PAN に代わって使用できる支払い認証情報です。Stripe は Visa、Mastercard、アメリカン・エキスプレスなどのカードネットワークと連携し、ユーザーの PAN リポジトリをネットワークトークンにトークン化して管理することで、基盤となるカードデータが変更されても最新の状態を保ちます。たとえば、カードの紛失があった場合でも、Stripe はネットワークから通知を受け、トークンを直接更新するため、顧客が支払い情報の更新をしなくても引き続き機能します。

Stripe でネットワークトークンを使用するメリット

構築済みのトークン管理

Stripe の最適化されたネットワークトークンは、Stripe Payments を使用するすべての加盟店ですぐに利用できます。Stripe はネットワークとの連携を構築しており、お客様に代わってトークンをリクエストするため、エンジニアリングや実装作業に費やす数カ月の期間を節約できます。また、Stripe は定期的にアプローチを変更して、基本となるすべてのネットワーク変更に対応しているため、お客様側での作業は必要ありません。

オーソリ率の向上

ネットワークトークンに関連した基となる PAN が変更または期限切れになった場合でも、そのトークンは最新かつ使用可能な状態を維持します。これにより、認証情報の期限切れが原因で拒否される支払い回数が減り、特に頻繁に使用されるカード (サブスクリプションの支払いなど) でのオーソリ率が向上します。Stripe が提供するネットワークトークンは、Stripe の他の最適化製品 (自動カード更新機能や Adaptive Acceptance など) と連携して、高いオーソリ率と決済コンバージョンの最適化を実現します。オーソリ成功率を最大化する方法について詳しくは、Stripe のガイドおよびサイトを参照してください。

コストの低減

カスタムのインターチェンジ料金体系が適用されるビジネスの場合、ネットワークトークンを使用することでコスト削減も可能です。特定のカード取引では、ネットワークトークンよりも従来のトークンまたは PAN を使用した方がネットワークコストが高くなりがちです。

最適化されたトークン化戦略

Stripe はまた、トークンが作成されると、今後の取引のための最適化を行い、より高いパフォーマンスと信頼性を達成するために、ネットワークトークンを使用するタイミングと基となる PAN を使用する適切なタイミングを決定します。PAN の冗長性を確保して基となる PAN で失敗したネットワークトークン取引を再試行できるようにすることで、ユーザーの全体的な支払い成功率を最大限に高めます。さらに、ネットワークトークンを使用するには、多くの場合、1 回限りの暗号が必要であり、この暗号はネットワークから取得する必要があります。その結果、PAN と比べてネットワークトークンでは長い遅延時間の影響を受けやすくなる可能性があります。Stripe は、このような遅延による影響を最小限に抑え、支払いの成功率を最大化できるように、インフラを最適化しました。

ネットワークトークンに対する Stripe のアプローチ

Stripe の構築済み機械学習ツールとカードネットワークとの直接連携を利用することで、支払い認証情報およびネットワークトークンを常に最新で最もセキュアかつ正確な状態に維持し、ユーザー体験の最適化と決済フローの効率化を実現できます。導入作業は不要です。

Stripe のネットワークトークンソリューションは、アメリカ、カナダ、メキシコ、インド、オーストラリア、ニュージーランド、EU、イギリス、アラブ首長国連邦、ブラジル、マレーシア、香港、日本、フィリピン、タイ、シンガポールの各国のユーザーにご利用いただけます。ネットワークトークンを採用し始めるカード発行会社が世界中で増えているため、Stripe は今後も新たな国での展開を予定しています。

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